一発逆転の「判例」を発見

2011.11.18

弁護士の見解としては、こうだった。規約が仮に万が一、適法に成立していないのだとしても、住人から異議も出ずに、長年、続いていたのなら、それは成立したものとみなせるんだよ、というのだ。積立金の値上げについても、値上げしてから二年以上、特に異議もなく、ほかの所有者たちは払い続けてきたのでしょう。だったら大丈夫、というわけだ。ところがどっこい。ちっとも大丈夫ではなかったのだ。この「賃借人」は、その後もまったく管理費を払わない。

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管理組合側は、とりあえず「追って訴訟を起こす予定です」という名目で、その物件に仮差押を行ったのだが、しばらくすると相手側から想像を絶する反撃が飛び出てきたのである。物件を売りたいと思うのだが、いつまで経っても訴訟を起こしてくれず、仮差押が続いているので困っている。ついてはただちに仮差押を抹消しろ、という訴えである。仕方がない。裁判を起こすしがない。当然、相手方は同じ主張を繰り返してくる。規約は成立していない。また値上げ決議も四分の三の賛成を得てないので不成立だ、という主張だ。そして弁護士の事前の説明とは異なり、裁判長は「値上げ決議が成立してないのなら、この主張は取り下げるしかないね」という態度を示してきたのである。いわば、ゴネた者勝ちの判決が出そうになったのだ。