建物の構造やメンテナンスについて最もよく分かっているのは、施工会社と施工会社に工事を発注した売り主だ。しかし、系列の管理会社であれば、設計図面を得るなどして建物を維持管理して行くために必要な情報を売り主から入手しやすい。だから、壁のどの部分に配管があり、床のコンクリート厚がどのくらいあり、天井の断熱材がどのくらいの厚さで入っているか、ということがすぐに分かり、エレベーター前のロビーに使われているタイルやガラスブロックが割れた場合、どこに注文すれば、同じ材料で修理してもらえるかも分かっている。
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さらに、設計図面など構造の資料を持っていることは、中規模、大規模の修繕時に大きく役立つ。同じ時期に同じ工法で建設した他マンションの事例から、どの部分がどのくらいで傷みやすく、どんな対処法や予防法が有効か、という情報も持っている。だから、建物(ハード)の維持管理に対する信頼性が高くなるわけだ。現在、独立系の管理会社でも、かつてゼネコンにいた技術者や一級建築士を雇い、工事に強くなっている。このようにメンテナンスや補修工事に強い独立系管理会社の場合、完璧な設計図面や工事仕様書などを入手できれば、系列と変わらないメンテナンス、補修を提供できる。場合によっては最新の技術を持つ施工業者に補修工事を委託することで、系列より質の高い補修を実現することも可能だ。