現代日本人は音に敏感だといいます。もともと木と紙の住宅に住んでいた日本人は、「外の音は聞こえてあたりまえ」という認識だったのか、中途半端に洋風の住まい方になり、閉鎖空間をつくったことが原因でしょう。ヨーロッパの石づくりのアパートメントは遮音抜群なので、もとより騒音は問題になりにくいのです。ともかく、遮音性能の基本をしっかり覚えておきましょう。それは「質量の大きい物質ほど音を伝えにくい」という原則です。つまり、木造よりコンクリート造のほうが遮音性能が高いのは、コンクリートのほうが質量が大きいからです。よく、部屋の遮音性能を高めるといって、室内の壁にコルク板を貼る人がいますが、これは無意味です。コルク板の質量はめっぽう軽いわけですから。コルクはむしろ高音を吸収する性質かあるので、オーディオマニアが使ったりします。遮音性能のもっとも高い工法はコンクリート造に遮音サッシを取り付けることでしょう。こうすると、本当に信じられないくらい室内は静かになります。ただし、外の気配か分からないので不安になる人もいますから、この点は注意してください。一種の閉所恐怖症のような状態に陥るのです。鉄道や幹線道路に面していないのなら、ある程度、外部の気配がうかがえたほうが快適というデータもあります。
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